フロントエンドの技術は手段 クライアントのビジネスの成長が最終目的

前川洋二

フロントエンドエンジニア テクノロジートランスフォーメーション第1部門 CXプラットフォームデザイン事業部 CXテクノロジーグループ(2018年7月入社)

インタビュー

※2023年4月時点の内容です

視座を高く持ち、クライアントのビジネスにどう貢献するかを考える

前職は、小さなWeb制作会社に勤めていました。人数も少なかったので、私自身が、デザインからプログラミング、ディレクションまですべて担当していました。ただこれをずっと続けていても、仕事が属人的になりすぎてしまい、Web業界で生き残っていけないのではないかという漠然とした不安がありました。結婚して子供が生まれたこともあり、勢いのある大きな企業へ転職しようと考えたのが、電通デジタルに入社したきっかけです。

入社前、電通デジタルの話は、同業他社の仲間から話を聞いていました。まだ組織も新しく、いろいろな会社から人が集まってきていると聞いていたので、ひょっとしたら混乱している状況なのではないかと心配していたのですが、入ってみると全員が同じ土俵に立って対等に仕事をしている印象を受けました。いい意味で、ぐちゃぐちゃ感があって面白かったです。

電通デジタルで働いている人に共通して言えるのですが、前職にいた頃よりも、仕事をする上での視座が高いのが印象的でした。要件定義、デザイン、プログラミング、すべてにおいて、クライアントのビジネスにどう貢献するかを考えている。そこに好感を持ちました。

視座が高くなる理由は、クライアントが大きな企業ばかりということもありますが、直接対話する相手が、ある一定以上の高い権限を持つ方だからだと思います。その分、クライアントの事業により密接に寄り添わないといけないので、おのずと自分の視座も高くなっていったと感じています。


ユーザーにポジティブな印象を持ってもらい、成果をあげるまでがゴール

今、私が携わっているのは、Web接客ツールやマーケティングオートメーション(MA)ツールなどのソリューションを使って、カスタマーエクスペリエンス(CX)を改善するプロジェクトです。KARTE、BrazeなどのCX改善ツールを扱いながら、サイトを訪れるユーザーに、どうやって気持ちよく使ってもらうかを設計、開発していきます。また、その先のカスタマーデータプラットフォーム(CDP)との連携や、タグマネージャーやアナリティクスの知識を使った提案なども行います。

フロントエンドエンジニアというと、コードを書くイメージがあるかもしれませんが、そこが主軸ではありません。どのようにユーザーの行動変容を起こすかを定義し、それを各種ツールやコードに落とし込んでいくのが、電通デジタルでいう「フロントエンドエンジニア」です。コードを書いて納品するのがゴールではなく、それによってユーザーにポジティブな印象を持ってもらい、成果をあげるまでがゴールなのです。

ある施策を実施すると、例えば申込数が倍になりました、売り上げが何十%アップしましたなど、目に見える形で成果を出せるので、とても面白いです。なので、何か新しいことをする際に、サイトリニューアルや機能追加ありきで考えるのではなく、今ある手持ちのものでも、まだまだやれることは多くあるという提案をするように心がけています。Webサイトの改善は、裏側のCDPやCRMと切っても切り離せないものなので、企業のDXにもつながる重要なものだと考えています。Webサイトに軸を置きつつも、横へ横へと、どんどん仕事の領域を広げていきたいですね。

フロントエンド周りの最先端技術は、かなりのスピードで変化しています。もちろんその知識をキャッチアップすることは大切ですが、それを自分で使いこなせるかは、それほど重要ではないと考えています。それよりも、どの施策に、どの技術を使うべきかを判断し、それをコーディネートできるスキルが、今の自分のステータスでは求められていると思っています。フロントエンドのエンジニアリングはあくまで手段でしかなく、その先のクライアントのビジネスを成長させることこそが、最終的な目的なのですから。


プライベートと仕事の両立。子どもに「おやすみ」が言える喜び

業務にもよりますが、私の場合は完全にリモートワークなので、この1年で3、4回程度しか会社には行っていません。転職前は通勤が思考モードを切り替える時間になっていたので、最初は戸惑いました。とはいえ、もう慣れたので今の方が楽ですが、ずっと家にいると体がなまってしまうので、たまに電通デジタルが契約しているシェアオフィスを利用することもあります。気分転換にもなり、結果的に業務効率につながっています。

グレードによってコアタイムのないスーパーフレックスを採用していて、子どもの習い事の送り迎えなどで1時間抜けたりできるのがすごく助かっていますね。時間単位で有給が取れるのも、とても便利です。土日や祝日は基本的に休みなので、プライベートと仕事の両立で困っていることはありません。前職では、会社に寝泊まりするような働き方だったので、それと比べると雲泥の差ですね。また、会社に通勤していたころは、家に帰ると、すでに子どもが寝てしまっていたので、在宅勤務の今は、子どもが寝る前に部屋のドアをノックとして、「おやすみ」と言えます。これはやはり嬉しいですね。

また、SalesforceやAdobeなどが開催しているトレーニング講座を受講する際、会社が補助を出してくれます。これも結構利用していますね。電通デジタルのメンバーは、みんな勉強意欲が高いです。若手から、ツールについて教えてもらいたいので時間をくださいとお願いされることもよくありますが、こうした社員同士の学び合いが生まれやすい環境だと思います。

日々、アジャイル的に施策を回していますが、予想できない結果がいまだに出てくるのが、この仕事の面白さです。変化の流れが早いので、今後のキャリアの展望は持たないようにしていますが、やるべきことをしっかりやっていれば、おのずと道は開けると思っています。

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