- 訴求軸発見
WebサイトやSNSなどの豊富なデータソースをAIが読み込み、人の心の琴線に触れるような訴求ワードを複数抽出することで、これまで気付けなかった訴求ポイントを発見します。 - クリエイティブ生成
AIの一部に文章生成言語モデル「GPT-3」を用い、より自然な言語で広告クリエイティブに使うコピーを自動生成します。最終仕上げは、クリエイティブのスペシャリストが行います。 - 効果予測
各種広告配信プラットフォームへの出稿データをもとに、クリエイティブを構成する様々な要素と、インプレッション数、クリック率、コストなどの様々な指標との関係性を学習させた予測AIによって、改善効果を予測します。 - 改善サジェスト
改善対象となる広告クリエイティブを自動で特定し、複数の改善案を提案。PDCAをスピーディーに回すことが可能となります。
2022.12.19
株式会社電通デジタル(本社:東京都港区 代表取締役社長執行役員:川上 宗一 以下、電通デジタル)は、デジタル広告の運用型広告において、広告クリエイティブ制作のプロセスをAI活用によって革新する「∞AI(ムゲンエーアイ)」を開発しました。
広告クリエイティブ制作プロセスにおいて、効果予測だけでなくクリエイティブの発想、生成、改善の一連の工程をAIによって包括的に支援します。
近年、デジタル広告において、広告主がターゲット(配信対象者)や入札額(予算)、クリエイティブ(配信内容)をリアルタイムに変更・改善していく運用型広告の活用が進んでいます。広告効果を高めるためにコントロールする3つの要素の中でも、ターゲットと入札額においては、広告配信プラットフォーム側でのAI活用による自動化が進み、運用面の効率化が行われています。こうした中、さらなる広告効果の改善に向けて重要となるのが、もう一つの要素であるクリエイティブです。多様なニーズを捉えた質と量、さらにリアルタイムに改善していくスピードが求められており、それらを実現させるため広告クリエイティブ制作においてもAI活用が注目されています。
一方、広告クリエイティブ制作におけるAI活用は、現在では広告効果予測に重点が置かれているのが現状です。それに対し、この「∞AI(ムゲンエーアイ)」は、効果予測はもちろんのこと広告クリエイティブ制作プロセス全般の支援が可能な点に特長があります。
具体的には、制作プロセスの4つの工程「訴求軸発見」「クリエイティブ生成」「効果予測」「改善サジェスト」において搭載された各AIが、一連の流れを途切れることなく支援が可能となり、広告クリエイティブ制作プロセスを革新させます。
また「∞AI(ムゲンエーアイ)」は、「人に寄り添い、人の可能性を拡張するAI」をコンセプトに、クリエイターの発想支援にも着目しています。データ分析と予測だけではない、広告クリエイティブ制作において重要な生活者のインサイトを捉え、また国内電通グループが強みとするクリエイターの能力を拡張するAIツールであることから、無限のクリエイティブが生まれ、さらにはクライアント企業のビジネスを無限に成長させることができるという想いを込めています。
4つのAIにより広告クリエイティブ制作プロセスを革新
「∞AI(ムゲンエーアイ)」は、電通デジタルと株式会社電通が構成する国内電通グループの横断組織「電通クリエイティブインテリジェンス」※1の取り組みの一環として、当社AIスペシャリスト※2の監修や電通グループのAIカンパニーであるデータアーティスト株式会社が開発に関わっています。電通デジタルでは2023年4月にデータアーティスト社を合併※3し、そのケイパビリティを有すことでAI技術開発力をさらに強化しながら、継続的に同ツールの機能を拡張していく予定です。なお「∞AI(ムゲンエーアイ)」は、現在一部企業へ先行提供をしており、本格提供開始の際には改めてお知らせします。
今後も電通デジタルは、AI技術を用いたクリエイティブの創造と、生活者のインサイトを徹底的に深堀した新しいサービスの開発・提供を通し、クライアント企業の事業成長に貢献してまいります。
※1:電通デジタルと電通、AIの活用による「創造力の拡張と広告クリエイティブの効果最大化」に向けて東京大学AIセンターと共同研究を開始(2022年9月1日発表)
https://www.dentsudigital.co.jp/news/release/services/2022-0901-000041
※2:電通デジタル社員、国際的AIコンペティション「NBME - Score Clinical Patient Notes」(Kaggle)で 優勝、金メダルを受賞(2022年5月18日発表)
https://www.dentsudigital.co.jp/news/release/prizes/2022-0518-000022
※3:電通デジタル、データアーティスト社を合併し、AI技術開発力を強化(2022年11月9日発表)
https://www.dentsudigital.co.jp/news/release/management/2022-1109-000055
以上