2023.03.16

すべてのファミリーに寄り添う「DDファミラボ」

目的や活動内容を創設メンバーに聞いた

「電通デジタルで働いている方、これから入社する方、すべてのファミリーの未来に寄り添い、すべての方が働きやすい環境を作りたい」。そんな想いから、2023年2月、「DDファミラボ」が誕生しました。「DDファミラボ」とはどんなプロジェクトなのか?背景、目的、活動内容、展望を創設メンバーの3人に聞きました。

※所属・役職は記事公開当時のものです

電通デジタル
クリエイティブ統括室
HR推進ユニット

近藤 ゆい

電通デジタル
クリエイティブ統括室
HR推進ユニット

小田 晴香

電通デジタル
総務部
サステナビリティ推進チーム

三浦 愛由美

育児しながら、自分らしく働ける会社を目指して

──まずは、皆さんの普段の業務を教えてください。

近藤 クリエイティブ統括室 HR推進ユニットに所属し、クリエイティブ領域所属の約500名が働きやすく、成長しやすい環境にすることを目的に、日々課題と向き合い、解決するための施策に取り組んでいます。

小田 私もクリエイティブ統括室 HR推進ユニットに所属し、組織のHRに関する課題の抽出や、施策の検討を行っています。

三浦 私は総務部で、サステナビリティ推進チームに所属しています。電通デジタルという会社が、男性、女性という括りだけでなく、LGBTQも、パパも、ママも、独身の方も、障がいを持つ方も、さまざまな立場の人が自分らしく働ける環境になることを目指し、推進するためのプロジェクトを企画、実施しています。

──「DDファミラボ」とはどのような組織でしょうか?

近藤 「DDファミラボ」は、現在パパママで働いている方、 これからパパママになる予定の方、 将来パパママになろうと考えている方、 シングルの方、同性同士の方など、すべての方が働きやすい環境作りを推進し、サポートしていくための組織です。現在は、有志メンバー9人(男性5人、女性4人)も含めた15名で運営しています。

「DDファミラボ」の特長は、ボトムアップ型組織であることです。現場社員のリアルな声をすくい上げ、問題を解決していくためにも、ボトムアップ型組織であることには、強くこだわって運営しています。

クリエイティブ統括室 HR推進ユニット
近藤ゆい

2016年新卒入社。企業のブランディングやサービス開発、SNSマーケティングなどの実務経験を積み、クリエイティブソリューションの開発・運用を担当。2023年よりクリエイティブ統括室にて、人材育成やナレッジマネジメント等のHR業務に従事。現在子ども2人(3歳と1歳)。2019年5月、2021年6月とそれぞれで産休・育休を取得。

小田 一般にフォーカスされがちな「ママ」ではなく、「ファミリー」を軸にしているのも、大きな特長です。男性5人を含む有志メンバー以外にも、さまざまな属性、立場、年齢層の人たちがサポートメンバーとして参加してくれています。電通デジタルがどんな会社になったらいいのか、全員が自分ごと化して考え、意見を出し、話し合うなど、当事者として携わっているのは、とても大きなことだと感じています。

クリエイティブ統括室 HR推進ユニット
小田晴香

新卒でメガバンク系SIerに入社し、大規模システム統合プロジェクトにPM(プロジェクトマネージャー)として従事。8年間在籍。デジタルハリウッドスクールにてWebデザイナークラスを修了した後、キャリアチェンジのためWeb制作会社にてデザイナーとしての経験を積む。2021年、3社目で電通デジタルにジョインし、AI×クリエイティブのソリューション開発のPMを担当後、組織改善や中途入社者向け支援施策等の企画に携わる。2023年度よりクリエイティブ統括室にてHR業務を担当。現在子ども2人(6歳と1歳の姉妹)。2016年5月~2017年4月に産休・育休を、2021年10~12月に電通デジタルで産休を取得。


悩める現場の声をボトムアップ型で集約

──「DDファミラボ」設立のきっかけは?

近藤 私は2016年、新卒で電通デジタルに入社して、クリエイティブ領域(旧・ACRC〔アドバンストクリエイティブセンター〕)に配属され、2019年に育休・産休を取得しましたが、当時の所属部門で産休・育休を取ったのは私が初めてでした。

会社には、基本的な子育て支援制度は揃っていますが[1]、運用面、特に産休取得時と復職時に関して、対象者はどのように休みに入り、どのように復職するのか、それに対し具体的に周りがどう何をサポートすべきなのか明確になっていないことが課題としてありました。

当時は現場復帰に関するフォローやレクチャーが少なく、また私の場合は復職時に、産休前とは異なるグループに配属となったこともあり、戸惑いも多く、心細く感じました。

そこで、そうした現場で実際に困ったことを解消することを目的に、「ベビーキッズサポートセンター」という部門内のサポートセンターを立ち上げて、運営し始めました。これは、実際に私が産休取得時や復職時に困ったことを言語化し、課題として1つずつ打ち手を考え仕組み化し、部門長に提案した上で運用するという仕組みです。これが「DDファミラボ」設立のきっかけになっています。

三浦 以前に所属していた育成企画部で、若手社員対象にアンケートを実施しました。その中に、「電通デジタルで長く働けるイメージが持てない」という回答があり、非常に気になっていました。また、総務部で運営している「パパママSlackチャンネル」では、仕事と育児の両立に悩む声をたくさん見聞きしていて、そうした声に応える施策を実施したいと思っていました。

電通デジタルの社員の平均年齢は33.5歳、未就学児をもつパパママ社員の人数が徐々に増えている現状です。だからこそ、「DDファミラボ」のような、パパママをサポートする施策は、会社のボトムアップ強化の側面からも非常に重要で、注力すべき施策だと考えています。

総務部 サステナビリティ推進チーム
三浦愛由美

デジタル広告専業代理店で新規顧客営業~広告運用に従事。2015年ネクステッジ電通入社。電通デジタルでコンサル業務やレポート業務フローの型化推進業務などを経て、2022年7月より総務部サステナビリティ推進チームでDEI推進業務に携わる。現在子ども2人(6歳と2歳)。2017年2月から2018年3月まで産休・育休、2020年9月から2021年4月までを産休・育休を取得。

──現在はどのような活動を行っていますか?

三浦 現在「DDファミラボ」が主体となってハンドブックを制作中です。2023年に「welcome baby book」「パパ育休虎の巻」「仕事と育児両立バイブル」「子育て支援book」の4冊をリリース予定です。

「welcome baby book」は妊娠から出産、現場に復帰するまでに必要なことをまとめたガイドブック。「パパ育休虎の巻」は、パパにフォーカスして育休取得をサポートする冊子。「仕事と育児の両立バイブル」「子育て支援book」は、仕事と育児の両立で悩んでいる方に向けて、参考になるような事例集のようなものを考えています。

産休・育休に必要なサポートは多岐にわたり、しかも時期ごと必要な情報は異なります。それぞれの状況に応じた冊子を作ることで、きめ細やかなサポートにつなげたいです。

Zoom

ファミリーを起点に、社員全員が働きやすい環境を

──「DDファミラボ」を立ち上げ、活動する中で、考えたことや感じたことはありますか?

小田 電通デジタルは、自分たちの手で働く環境を作っていくという雰囲気がある会社、自分で声を上げれば変われる会社だと感じました。以前に会社へ意見を提出したことがあるのですが、半年がかりできちんとフィードバックをいただき、会社側もまた社員と同じ思いを持っているんだなと実感しました。「DDファミラボ」は、そうした社員と会社の新たな関係を作れる存在でもあると思います。

三浦 「DDファミラボ」の活動が定着していけば、当事者のパパママだけでなく、パパママより下の世代の社員にも良いイメージが波及しますし、社外にも電通デジタルは仕事と子育ての両立を積極的にサポートしてくれる、長く働ける会社だというイメージにつながっていくと思います。

近藤 「DDファミラボ」は、クリエイティブ領域内の一部門内でミニマムに実践していたボトムアップ型の働き方改善の仕組みを、電通デジタル全体に広げていく試みでもあります。「DDファミラボ」の活動を通じて、会社全体にファミリーに対するサポートの重要性や、働きやすさへの意識が高まればいいなと思います。

また、ゆくゆくは子育てだけでなく、介護などとの両立をサポートする取り組みを求める声が上がってくるかもしれません。電通デジタルのクリエイティビティを活かした社員主導の取り組みを積極的に推進し、世の中に広めて、新しい価値を作り出していきたいと考えています。

──最後に「DDファミラボ」の今後の目標を教えてください。

三浦 どうしてもパパママ施策というのは、パパママ以外の方には関係ないと思われがちなのですが、そうではなくて、これは大きく捉えれば働き方改革の一環なのだということを伝えていきたいです。パパママが働きやすい環境は、社員全員にとって働きやすい環境だということをフックに、育休制度のさらなる周知や活用推進に取り組みたいです。

ファミリーに関わるあらゆる悩みは、「DDファミラボ」に相談すれば、いろいろ教えてくれるし、安心できるという場所になってほしいです。「会社の各種相談窓口は少し心理的ハードルが高い」という人を含めて、気楽に、気さくに相談できる場になればいいと思います。

小田 私は電通デジタルが3社目ですが、これまでの会社の中で一番働きやすい会社だと感じています。それでも若い人を中心に「ずっと働けるかわからない」といった声が聞かれるのは、電通デジタルの社員平均年齢が若いこともあって、まだまだ「身近にロールモデルがいない」という理由もあるかもしれません。

「DDファミラボ」の活動で知り合った若い社員と話したときに、「仕事と子育てを両立されている方とお話できて、なんだか未来が見えた気がします」と言われたことがあります。その経験から、さまざまな立場の社員同士がつながれる場を作るなどして、「DDファミラボ」を通じて、電通デジタルをさらに良い会社にしていきたいです。

近藤 コンテンツの制作とコミュニティの活性化が当面の目標です。あと、まだ願望レベルですが、「ファミリーデー」の実施は実現したいと思っています。子どもや家族を会社のオフィスに招待し、働く様子や仕事内容を知ってもらったり、家族同士の交流を深めたりするのは、仕事への理解や子育てに、きっといい影響を及ぼすと思います。

あとは、「ラボ」(研究所)という名前なので、調査を実施し、社内の現状に関する情報を分析・共有できたらいいですね。情報をもとに課題の発見や議論を行い、より良い制度や仕組みを会社に提案ができれば、働きやすさはもっと加速していけるはずです。

もう少し現実的なところでは、パパママの日常を多くの社員に知ってもらえるようなコンテンツが作れたら面白いかもしれません。「子育て中は18~20時が一番多忙な時間帯」「女性は妊娠中はもちろん、妊活中からさまざまなところを気にしながら生活している」など、妊活や子育てに関する日常あるあるを共有することで、お互いに気持ちよく働けるような発信ができたらいいなと思っています。


脚注

1. ^ "社員を支える制度・研修(出産育児のための制度)". 電通デジタル. 2023年2月27日閲覧。

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