良質な顧客体験は、満足度やロイヤルティの向上、長期的な関係構築につながります。本記事では、良質な顧客体験を実現するHeartCore CMSの機能を紹介します。
「モノ消費」「コト消費」から「イミ消費」の時代へ
生活者の消費インサイトは、時代とともに変化しています。所有物の機能/価格の優位性が重視された「モノ」消費の時代から、商品やサービス購入で得られる体験が重視される「コト」消費の時代、そして社会的・文化的価値が重視される「イミ」消費の時代へと変遷してきました。「イミ」消費時代においては、「いかに顧客や見込み客の共感を得られるか」が企業に求められています。
顧客は自己実現を求める傾向にある
前述のとおり、昨今の消費インサイトとしては社会的・文化的価値を重視する傾向にあります。一方で、「現代マーケティングの父」と呼ばれるフィリップ・コトラーのマーケティング理論は、製品中心の1.0、顧客中心の2.0、価値重視の3.0と時代に合わせて進化し、4.0は「顧客の自己実現欲求を満たすマーケティング」と定義されました。すなわち、商品やサービスを通して、顧客自身の理想や目的の追求と充足に寄り添い、貢献することが企業のマーケティングに求められているという考えです。
つまり、多数の商品やサービスを取捨選択する過程で得られる顧客体験を通して、「価値観が合致する」「自己実現につながる」付加価値を提供できることが企業には必要です。そして、そのより良い顧客体験が満足度やロイヤルティの向上につながり、長期的な関係を築くことができると考えられます。
また、コトラーは2021年に刊行した著書で「マーケティング5.0」を提唱しました。「マーケティング5.0」とは、先進技術を活用して顧客体験価値を生み出し、マーケティングによって伝え、提供し、高めることが求められていると定義されています。
「顧客の自己実現や成長、成功体験につながる」付加価値を提供するためには
ただ、価値観の合致や自己実現と言っても、顧客一人ひとりの価値観は異なるので、何に共感するかは人により異なりますし、どのような自己実現や成長を求めているかも様々です。画一的なアプローチでは顧客すべてに高い付加価値を届けることはできません。
企業が一人ひとりに最適な、高い付加価値を効果的に提供するためには、それぞれに寄り添い、パーソナライズしたサービスや情報提供が必要不可欠です。
アメリカのコミュニケーションプラットフォーム企業Twilioの調査[1]によると、日本では、72%の消費者が「パーソナライズされたサービスを提供しないブランドの利用を止める」と回答し、77%の消費者が「パーソナライズされたサービスはブランド(企業)へのロイヤルティを高める」と回答しています。
昨今では7割以上の顧客がパーソナライズされたサービスを求めているのです。
会員サイトに求められるパーソナライズ
パーソナライズを実施するには、まずデータを通して顧客を深く知ることが必要です。
会員サイトのように、アクセスできる顧客が限定されているWebサイトは、基本的に年齢や性別といった顧客の属性情報を持つため、データを収集しやすいプラットフォームです。属性情報のみでパーソナライズをする場合は、例えば「20代女性向けサービス」などといったセグメント単位でのコミュニケーションとなります。
ここからパーソナライズのセグメントを細分化し、顧客一人ひとりに寄り添った付加価値を提供したい場合には、収集するデータが更に多い方が効果的です。
顧客の流入経路や閲覧履歴、購買状況などの行動履歴を基にした分析を経て、顧客の興味やニーズなど「状況」を把握することで、更に精度の高いパーソナライズを実施できるようになります。
現在では、会員サイトやアプリを利用する顧客の行動に対して、即時に最適化を行うリアルタイムなパーソナライズが求められています。そうしたパーソナライズを実施するには、以下のようなデータが必要です。
<効果的なパーソナライズを実施するためのデータ例>
種類 | 属性 | 行動履歴 | 企業との接点 |
---|---|---|---|
データ例 | 居住地、年齢、性別、職業など | サイトの流入経路やページの閲覧履歴、カートに入れた商品や支払い完了状況など | 商品の購入履歴、サービスの利用履歴など |
用途・目的 | 顧客像からニーズを推測できる | 顧客が辿ったページや、何に興味を示し、行動に移したのかを把握できるため、行動を促すコミュニケーションの設計やコンバージョン向上につなげられる | 過去の行動を知り、その行動後に顧客が持つ興味の対象を推測できる |
会員サイトにおける良質な顧客体験
顧客の適切かつ正確な「状況」をとらえた精度の高いパーソナライズを実施すれば、顧客が顕在的もしくは潜在的に欲している顧客体験を適切なタイミングで提供することができます。
前述のとおり、昨今のトレンドを踏まえると、企業には「価値観が合致する」「顧客の自己実現につながる」付加価値のある顧客体験の提供が求められています。会員サイトでのパーソナライズされたコミュニケーションは、顧客満足度やロイヤルティ向上に効果的であり、信頼感醸成にもなり、長期的な関係を築くことができます。
HeartCore CMSで実現する良質な顧客体験
国内導入企業680社以上、8年連続国内CMSシェアNo.1のHeartCore CMSは、会員サイトの構築が可能で、様々なマーケティング機能があらかじめ用意されています。適切なパーソナライズによって、顧客一人ひとりに最適なアプローチができ、見込み客の購買意欲を高め、目的・目標達成をサポートします。
- 顧客セグメンテーション機能
Webサイト訪問者の属性(性別・年齢等)、行動履歴(ページ閲覧等)、購買履歴に基づいて簡単にセグメントを作成。セグメント単位できめ細かな、パーソナライズされたコミュニケーションが展開できます。
- コンテンツのパーソナライズ機能
作成したセグメントそれぞれに対して、最適なコンテンツ(メッセージや画像)を出し分けるWebパーソナライゼーションの設定を行えます。これによって、Webサイト訪問者のコンバージョンを大きく引き上げることが可能です。
- A/Bテスト機能
異なる複数のコンテンツを比較して、どのコンテンツがより効果的か、より注目を集めているかなどを分析できます。また顧客セグメントごとに、最適なコンテンツは何かを導き出すことができます。
電通デジタルはHeartCore CMSの戦略パートナーであり、多数の構築実績があります。HeartCore CMSの導入や活用したパーソナライズを検討しているご担当者の方は、ぜひ電通デジタルへお問い合わせください。
ハートコア株式会社:https://www.heartcore.co.jp
1. "顧客エンゲージメント現状分析 2023". Twilio.(2023年4月3日)2023年11月24日閲覧。
https://www.twilio.com/ja-jp/state-of-customer-engagement
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