2024.02.20

データドリブンのジレンマを解決!デジタルマーケティングの予算を最新ソリューションで効果的に活用する方法

近年、DXが進む中で、多くの企業がデータツールやマーケティングシステムを積極的に導入しています。一方で、データを保有しているものの上手に活用できていない、実施したい分析や施策があるのに実現できていない、という課題が多く見受けられます。その要因は様々ですが、データを収集することが目的になってしまい、「データを使って何をしたいか」という議論が置き去りになっているケースがほとんどです。

本記事では、なぜこうしたデータドリブンのジレンマが起きるのかを解き明かすとともに、データ活用のポイントと、より効果の高いマーケティング施策の実現方法を紹介します。

※本記事は、2023年12月に開催されたセミナーを採録し、編集したものです。
※役職や肩書は記事公開時点のものです。

データドリブンが求められている背景

岩﨑:データドリブンとは、データに基づいて的確かつ迅速に判断し、行動する手法です。従来、データはシステム部門が管理していたため、マーケターや経営者は直接アクセスできませんでした。レポートを出すのに月単位で時間がかかることもあり、データに基づいたクイックな経営判断や施策を打つのが難しかったのです。

しかし、インターネットの普及でデータ量が爆発的に増えました。精度や多様性、速度が高まったことで「ビッグデータ」というワードが登場し、データの保存や処理、分析といった技術が発達しました。さらにクラウドの台頭やAIの進化で、「非技術者」もデータにアクセスできるようになっています。

データ量の増加と技術の進化以外に、データドリブンが求められている理由は大きく以下の3つです。

 

  1. 企業間競争の激化
  2. ニーズの多様化
  3. リスク管理と予測

 

さまざまな技術が進化したことで、新たなビジネスが次々と登場するなど企業を取り巻く環境はめまぐるしく変わり、競争は激化しています。

スマートフォンの普及で顧客の行動やニーズも多様化しました。コロナ禍のように予測不可能な変化が常態化しているためリスク管理と予測は欠かせません。

それらを踏まえてデータを管理する際には、厳しさを増している個人情報に対する規制や、コンプライアンスを遵守することも非常に重要となってきています。

電通デジタル 岩﨑遼太

ソリューションは揃っているのにデータドリブンが実現しない理由

データドリブンが注目されるとともに、関連ツールやソリューションが発達してきました。

ETL/ELT、DWH、CDP、BIツール、MAツール、AIなど、一通り揃えている企業も増えています。

ところが、「ソリューションは揃っているのに、データドリブンがうまく実現しない」というお悩みをよく聞きます。具体的には、以下のようなお悩みです。

 

  • 各種ツールを導入したのに、日々の業務でうまく活用できていない
  • 次から次へと新しいソリューションが出てきて、何が自社に合っているかわからない
  • レポートをわざわざExcelで集計しているので時間がかかる
  • データ抽出には毎回システム部への依頼が必要で、タイムリーな分析ができない
  • 分析したいことがあるが、どのデータを見ればいいのかわからない

 

なぜこんなお悩みが出てくるのでしょうか。注意したいのは、「描いたビッグピクチャーのとおりに進んでいるか」ということです。

「顧客を捉えるCDP」にしたいと思っていたのにデータの中身がよくわからなかったり、「顧客が見えるBI」を作ったつもりが誰も定点観測していなかったり、「カスタマーサクセス」に役立てようと思ったMAツールがメールの一括配信にしか使われなかったりというケースはよくあります。

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マーケターの管理予算を増加させる方法

では、何が問題なのか。ビッグピクチャーを描くことは悪くありません。ただ、現実を見据えたリアルピクチャーとセットになっていなければ意味がないのです。

ビッグピクチャーとリアルピクチャーをセットにする、つまり「夢と現実」をリンクさせるにはどうしたらいいのでしょうか。

リアルピクチャーを描くには、まず目的を決めることが大切です。何をやりたいのかが絞り込めれば、どんなデータが必要なのかも見えてきます。そうすれば、「どのデータを見ればいいのかわからない」という状態には陥りません。闇雲に何年分ものデータを集める必要もなくなります。方針に適合したデータを抽出し、整理していくことで、スピーディかつ効率的にデータドリブンのPDCAを回していくことができるのです。

従来はデータの抽出が簡単ではありませんでした。しかし今は、非技術者でもデータを取り出したり連携させたりできるソリューションがあります。言い換えると、「データの民主化」を実現することでマーケターの担当領域を広げることが可能です。これまでアウトプットだけを活用していたのが、運用まで担えるようになるので、マーケターが管理する予算を増やすことができます。

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データドリブンというとデータが起源だと感じてしまいますが、データから何かを得るのではありません。「やりたいこと」を検討することから始めて、それに必要なデータは何かを考え、適切に使うのが重要なポイントなのです。

電通デジタル 杉浦武司

データ活用のトレンドは「データの民主化」

杉浦:ここからは、マーケターが「やりたいこと」に柔軟な対応が可能なソリューションとは具体的にどのようなものなのかを紹介します。

従来は、クラウドにデータを蓄積していても、活用するには特定ツールでいったん統合することが一般的でした。

実際、データ統合基盤を構築済みという企業は多いのではないでしょうか。ともすると“統合ありき”でデータ基盤を構築しているため、必要なデータにうまくアクセスできず、データ活用がうまくいかないケースも増えています。

昨今はクラウド基盤が進化し、データの収集・集計・加工など新しいデータの連携が従来よりも容易になっており、スケーラビリティ(拡張性)が高くなってきました。それに伴い、マーケター活用できるソリューション(MA,CDP,BI等)が増えてきました。

全てのデータがクラウド上にあればシステム開発が不要で、ノーコード・ローコードで活用できますので、「あれがやりたい、これがやりたい」に柔軟に対応できます。
高いスケーラビリティがあるため、データ活用のトライアルも実施しやすくなりました。格段にデータを自由に利活用できる「データの民主化」が実現できる状況が整ってきたともいえます。

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「データの民主化」を実現する電通デジタルのソリューション

柔軟性と拡張性を兼ね備えたデータ分析を可能にする「データの民主化」。これをデータドリブンの取り組みとして実現させるには、以下3つのフェーズが必要と考えます。

第1フェーズ:データ基盤の構築です。多数ある中から最適なツールを選択し、適切に組み合わせてトライアルを実施します。
第2フェーズ:トライアルの結果を踏まえた運用体制の整備です。ROIを見極めつつコストを試算し、データパイプラインの定常稼働に向けてツールも見直していかなくてはなりません。
第3フェーズ:内製化・自走化です。施策の立案・実行を含めたデータドリブンのPDCAを回していける人材の育成も必要となってきます。

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電通デジタルは、この3フェーズをワンストップで支援するソリューションをご用意しています。データドリブンで「やりたいこと」を決める戦略策定支援から必要なシステム・ツールやROIの検討、顧客ロイヤリティ向上まで一気通貫でサポートしています。

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第3フェーズとなる内製化・自走化も、計画・方針の策定から伴走してご支援することが可能です。

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スモールスタートが可能で予算最適化も容易に

電通デジタルの「データの民主化」ソリューションは、アジャイルに開発できるのが特徴です。従来はシステム開発に時間がかかっていたため、新たなデータや変化に対応できないリスクがありましたが、トライアルを実施することで推進判断ができます。

マーケティング領域でのデータ活用を想定すると、たとえば「Web出稿」の場合、スピーディなトライアル出稿が可能となるため、より高速なPDCAを回すことができ、ROI向上も見込めます。

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トライアルができるソリューションなので、スモールスタートが随時可能なうえ、定期的な効果検証とチューニングを繰り返しながら進められます。めまぐるしい変化にも随時対応しながら、「やりたいこと」をしっかりと実現でき、全体的なマーケティング予算の最適化も図ることが可能です。

簡易・変更しやすい・使いやすい「データの民主化」を実現し、成果を最大化できるデータドリブン施策を展開したいとお考えのマーケターの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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