2024.05.14

Salesforceを活用しOne Dentsuでクライアント支援体制を強化

Merkle×電通デジタル グローバルワークショップ開催レポート

Salesforce国内パートナー企業800社以上の中から、4年連続で「Japan Partner of the Year <Marketing Cloud>」を受賞している電通デジタルと、電通グループの海外事業においてCXM(カスタマー・エクスペリエンス・マネジメント)サービスを中心的に手掛け、 複数のGlobal Salesforce Awardを受賞したMerkleによる「SALESFORCE Global practice」ワークショップが、電通本社ビルで開催されました。

2日間で10のセッションとワークショップを実施

冒頭、電通デジタル副社長執行役員の小林大介が登壇し、クライアント企業が抱える最も困難なビジネス上の課題を解決し、クライアント企業を成功に導くには、電通グループが持つ様々な知見や経験に加え、Salesforceのソリューションを活用した提案がとても重要であることや、2日間にわたるMerkleとのディスカッションを通して互いの知恵を出し合い、国内だけでなくグローバルで「One Dentsu」としてクライアント企業を支援していくことの重要性について話しました。

続いて、電通デジタル副社長執行役員の杉浦友彦が登壇し、電通デジタルとMerkleはグローバルでも様々な共同の案件を進めており、電通グループが「One Dentsu」を稼働させるためのモデルとして非常に重要であることに言及。電通ジャパン、Merkle、Salesforceの連携によりシナジーを発揮することで、今後より一層、クライアント企業の事業成果創出につなげていきたいと展望を語りました。

電通デジタル 副社長執行役員 小林大介(左)、杉浦友彦(右)

また、MerkleのグローバルSalesforceプラクティスリーダーであるミシェル・メイヤー(Michel Mayor)氏は、これまでのグローバルにおけるSalesforceとのアライアンス事業を振り返り、今期の戦略を共有し、電通グループとしてこのような場を設けてもらったことの喜びを語りました。

Merkle Inc. グローバルSalesforceプラクティスリーダー ミシェル・メイヤー氏

1日目はSalesforceアライアンスの役割と戦略についてディスカッションを行いました。日本とグローバルでは企業組織の体制や戦略において異なる点が多く、それぞれの課題を共有すると共に、既存のクライアント企業の持続的な成長を実現するために、どのように提案と支援をするべきか、グループワークを通じて発表し、学びました。

2日目は、電通デジタルとMerkleのスキルや強みを活かした施策戦略をどのようにSalesforce製品に落とし込むかについてディスカッションを実施しました。電通デジタルには、200人を超えるSalesforce認定資格保有者が在籍しています。グローバルで支援を行っている企業を見ても、テクノロジー領域における専門人材をこれだけの数とレベルで確保できている企業は数えるほどしかありません。

またMerkleは、データとテクノロジーの活用によって、顧客一人ひとりに最適化された顧客体験を実現する
People-based Marketing」のコンセプトのもと、電通インターナショナルの顧客体験マネジメントサービス領域をリードし、50以上の国・地域にてグローバルにビジネスを展開しており、クリエイティブとシステムを高いレベルで統合させた提案を強みとしています。

Merkleの代表的な事例を一つ挙げると、グローバルなコンフォートシューズメーカー・クロックスにおいて、Salesforce Commerce Cloudに統合したインタラクティブなデジタル体験ツール「Jibbitz™ Personalizer」の導入があります。顧客はこのツールを使って、クロックスのクロッグやフラットシューズを楽しくカスタマイズできるチャーム(アクセサリー)を購入し、自分のスタイルや創造性を活かして、シューズをパーソナライズできるようになりました。

Merkleはこの施策によりコマースの顧客体験を向上させることに成功し、平均受注額は18%増加、トランザクションあたりの販売個数2倍という成果をもたらしました。また「Jibbitz™ Personalizer」は、ウェビー賞、AVAデジタル賞、エルメス・クリエイティブ賞、ミューズ・クリエイティブ賞を受賞。Merkleの強みであるクリエイティブ×システムを実現した好事例となりました。

この2社が協業することで、グローバルに展開するクライアント企業の事業変革とソリューション構築を統合的に支援することが可能となりますが、これはコンサルティング企業やSIerそれぞれだけでは提供することはできない最大の強みであることを、クライアント企業の支援事例を交えながらディスカッションしました。


Salesforceパートナー企業として4年連続アワード受賞、企業の事業成長に貢献

電通デジタルは、セールスフォース・ジャパン主催の「Salesforce Partner Summit 2023」において、Partner Award「Japan Partner of the Year <Marketing Cloud>」を4年連続で受賞しています。クライアント企業からは、各社の課題からマーケティング戦略を立案し、テクノロジーを用いた施策に落とし込むことのできるプランニングチームと、高い技術力を持ち、顧客に丁寧に寄り添う導入チームの両面からのサポートを高くご評価いただいています。


Salesforceのエコシステムを活用したMerkleの取り組み-難民の生活再建を支援-

Merkleは、難民を支援する非営利団体であるRefugeeForceと提携し、難民を支援するプログラムにも取り組んでいます。このプログラムは、受け入れ国で新しい生活を築こうとしている難民にSalesforceの無料トレーニングを提供し、デジタルスキルを学んでもらうことで、キャリアの再スタート支援をするものです。電通インターナショナルは、高学歴なウクライナ難民に対し、トレーニングのための資金と雇用機会を提供しています。マークルは世界的な社会的影響を生み出すために積極的に取り組んでおり、ドイツとイギリス全土で非常に影響力のあるプログラムも実施しています。


参加者からのコメント

電通デジタル

テクノロジートランスフォーメーション第1部門 CXプラットフォームデザイン事業部 オウンドコマースグループ

鈴木 大介

Merkleとの共同ワークショップの開催は去年から計画し、今回初の共同開催が実現できた事に感謝しています。

Salesforceの様々な製品やサービスを活用し、ビジネスを拡大するための体制、グローバルでのプラクティス、事例紹介など、多岐にわたる内容のセッションとグループワークに参加し、大変学びの多い2日間でした。

これを機会に、グループ間での協業をさらに推進し、One Dentsuとしてクライアントの事業成長に貢献したいと考えています。

テクノロジートランスフォーメーション第1部門 CXプラットフォームデザイン事業部 ビジネスアナリシスグループ

足立 比呂

グローバルにおける各ソリューションの提案手法やベストプラクティス、メッセージングだけでなく、社内組織のあり方やパートナー企業との向き合い方など、幅広くディスカッションができました。

グローバルでは当たり前に実践されているこれらのことは、日本においてはまだまだ課題が山積みであることを再認識したと共に、今回学んだナレッジをしっかりと咀嚼し、どのように解釈して日本のマーケットに落とし込んでいくかが、次なる課題であると感じています。 

テクノロジートランスフォーメーション第1部門 CXプラットフォームデザイン事業部 オウンドコマースグループ

徐 湃

今回のワークショップでは、Salesforceの多様な製品やサービスについて理解を深める貴重な機会となりました。

特に「The Commerce Opportunity」セッションでは、コンポーザブルコマースが今後のeコマースのトレンドとして重要であること、そしてMerkleのアクセラレータを活用することで、企業が迅速かつ効率的に市場に適応し、成長を加速できることが理解できました。日本市場においても、これらのアプローチを取り入れることで、競争力を高めることが期待できます。 

Salesforceエコシステムにおける新たな可能性を探求し、ビジネス戦略を強化するための知識とインスピレーションを提供しあえたと思います。今後も学んだことを活かし、日本市場におけるクライアントのビジネス成長に貢献したいと考えています。

Merkle

グローバルSalesforceプラクティスリーダー

ミシェル・メイヤー(Michel Mayor)氏

Salesforceは電通グループ最大の技術パートナーであり、年間4億ドル以上の売上に貢献し、2500人以上の認定者の情熱とコラボレーションを促進しています。

今回のワークショップは、私たちのパートナーシップにおける新たな時代の幕開けを告げるものです。私たちの国際的な才能が生み出したベストプラクティスを、電通ジャパンのリーダーたちが利用できるようになりました。

私たちの連携により、電通デジタルがクライアント企業において、Salesforceとのコラボレーションを加速させ、新たなオファーを創出できると確信しています。

Salesforceのエキスパートが集うグローバルコミュニティと日本の人材をつなぐ今回のワークショップは、私の長年のアジェンダの中でも「非常に重要」なものであり、電通グループの才能ある方々と一緒に時間を過ごせたことを本当に光栄に思います。 

ソリューションリード

ジョシュア・カマーマン(Josua Kammermann)氏

東京の電通本社において、電通デジタル、電通総研、Merkleの交流を促進し、橋渡しをする機会を持てたことを光栄に思います。電通グループの仲間たちが温かく迎えてくれたことに、心から感謝しています。

2 日間の集中的なワークショップでは、それぞれの経験を共有し、日本市場の特殊性について学びながら、グローバルな機会とSalesforceの市場開拓戦略を共有する機会がありました。これは非常に有益でした。 

エクスペリエンス&コマースプラクティス ディレクター

岡田 祐輔氏

Merkle、電通デジタル双方にとって、この2日間は非常に有意義な時間となりました。グローバルに展開するMerkleのSalesforceとのパートナーシップのあり方、クライアント企業の皆様に向けた提案手法、そして主要なプロダクトへの最新ソリューションを共有しつつ、一方でワークショップにおいて日本のメンバーから提示された日本市場での課題や視点は、Merkleのメンバーにとっても新たな視点を得る機会となりました。

また、電通デジタル・電通総研のメンバーが共同して取り組んだ集中的なセッションの結果、Merkle/電通ジャパン全体での協業の機会・接点についてお互いに合意することができました。これを端緒に電通グループ一体となったソリューション力の強化につなげられると確信しています。 

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